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ヒッコリーのおでき



6月の終わり頃、仰向けで眠っている縞猫のマズルに何か違和感があり、
よく見てみると小さなポチッとしたできものがある事に気がついた。
薄いピンク色のイボのようなもので、いつから出来ていたのか不明なのだけれど、
ニキビのようなものなのか、そのままにして治るのか気になったので調べてみると、
悪性の腫瘍の場合もあるので、きちんと診察してもらった方がいいとあるので、
怖くなって翌日病院へ。
先生にはよく見つけましたねと言われたのだけれど、たしかに毛に覆われているので
そこにあると知らなければ、同化していて下から見ないとほとんどわからない。
原因も内容も細胞の検査をしてみないと明言はできないということで、
その方法としては、ストローのような筒状の注射器を腫瘍に挿して細胞を採取、
もしくは手術で腫瘍を摘出し検査にまわすという。
発見したのが昨日ということもあり、その前に一度炎症を抑える注射で一週間程様子を見てみましょうとのこと。
それで小さくなればちょっとしたおできかもしれないし、急に大きくなるようであれば悪性の腫瘍の可能性が高くなると言われ、ピリリと緊張が走る。


発見した時のもの。直径2mm程の大きさ。

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一週間が過ぎ、小さなポッチは願い通りにしぼんではくれず、かといって目に見えて
膨れ上がったりもしていないので、経過をみせに再び病院へ。
変化はないけれど、色だけでは良性悪性の判断がつかないしそこそこの大きさもあるので、いろいろな可能性も話し合い、今が取り時かもということで手術日を決める。
そのままにしてじわじわ悪化する可能性に時間をかけるよりは、
少々我慢してもらわなければならないけれど、摘出して検査すれば
良性だったら安心できるし、万が一悪性だったとしても早い段階で今後の治療方針を話し合える。
ただ場所が感覚器であるヒゲ周りなので、手術後に周辺が多少引きつったりして、今までのようにヒゲがピーンと広がらないかもしれないという可能性も教えてもらう。
そこは、命の方が大事だからね。

手術日、お昼頃にお預けして一度帰宅。
夕方迎えにいく予定だったのだけれど、数時間後に連絡をもらい急いで病院へ。
摘出手術は無事に終了し、皮膚の内部とあわせ若干周辺の余裕を持って取り除いた傷口が結構大きめだったので、傷口の処置をどうするかという相談。
綺麗にとれましたよ、そこは自信ある!と頼もしい先生。
ポッチがあった場所にぽっかりと穴があり、傷口に若干の血は滲んでいるものの流血はしていないので、できれば縫合せずにこのまま飲み薬+塗り薬でいきたいけど、違和感で掻いて悪化したり感染症リスクを減らすのなら縫合するかという選択。
縫合した場合は抜糸もあるのでまた麻酔かけないといけないし、皮膚が若干引きつれてしまう可能性もあり。
うちの猫の場合、治療中も暴れるタイプなので心配ではあるけれど、ならばそこは頑張ってカラーでいってみましょう!ということになり、そのまま連れて戻る。
検査の結果は後日。


摘出後の傷口。まだ麻酔で眠っている。よく頑張りました!

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そういへば、こうなったら愛猫の無事を神頼み猫頼みと、手術中に歴代猫の眠る場所にお参りしていると、前に一度みた黒いトンボ(おどらくハグロトンボ)がヒラヒラと飛んできて枝にとまる。
神様トンボとも呼ばれる縁起のいいとされる珍しいトンボなので、このタイミングで見かけるなんて、きっと大丈夫!と都合よくとることにしたのでした。

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麻酔でフラフラだったけれど、翌日はしっかりとした調子で食欲もあり。
ただエリザベスカラーに慣れていないので、いつもの調子で動くと彼方でガスッ!此方ゴスッ!と何かに当たって動けなくなっていたりするのが不憫で、トイレやごはんもカラーをしたままでも大丈夫なように工夫が必要だったけれど、数日すれば随分なれて手助けなしでもOKに。
それ以外は、季節も暑くムンムンだったけれど傷口も化膿することもなく順調に。
一週間もしたら瘡蓋もとれて、ピンク色の綺麗な皮膚ができていた。

心配だった検査の結果は、連休を挟んだので通常よりかなり時間がかかったけれど、
無事に良性という報告をいただき、心底胸を撫で下ろしたのでした。
先生、本当にありがとうございました!(涙


手術から約一月後の様子。まだ傷口がわかる感じ。

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10月現在。ほとんど傷跡もわからない状態にまで。
(かき分けて見るとそこだけ毛がないけれど、かわいい傷跡に思える)
ヒゲもちゃんと今まで通り動いています。

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そして驚いたのは、腫瘍を摘出した後、それまで反応の悪かったおもちゃで
よく遊ぶようになったこと。
めちゃくちゃ食いつきがよくなり激しく遊んでいて、
まさに憑き物が落ちたかのような変貌ぶり。
先生も、やはり感覚器のところだったからそれまで違和感があったのかもねと、
回復を喜んで下さる。

日頃からよく見て触って変化に気づいてあげなくてはね。
検査結果がわかるまで、心配で落ち着かない日々だったけれど、
思い切って手術して、本当によかったなと思いました。



(長々とした個人的な備忘録ですが、どこかで愛猫さんの健康のためご参考になれば幸いです)


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